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カスケディアカレッジ Cascadia College
アメリカワシントン州にあるカスケディアカレッジ(Cascadia College)の公式入学窓口です。一般財団法人海外留学推進協会は入学手続きを無料でサポートしています。
R.H.さん 留学体験談
- 性別:20代男性
- 学校名:Cascadia college → University of Washington
- プログラム:2+2
- 留学時の目標:University of Washington Seattleへの編入
【1】留学前と今の気持ちの変化について。
僕は日本でどうしても行きたかった某国立大学への入試に挑戦し、失敗しました。置かれたところで咲かねばならないと、滑り止めで合格した都内の私立大学に臥薪嘗胆の思いで入学しましたが、授業内容や周囲のレベルの低さを目の当たりにし、「受験期の死に物狂いの努力は全て無駄であった。努力はやはり報われない」と本当にダサい自分がそこにはいました。今回の渡米は、そんな性根の腐り切った自分自身と、反吐が出るほどつまらない、レールに敷かれたようなこの人生をどうにかしたいと、背水の陣で臨んだものでありました。渡米後、そして現在もなお困難は多くありますが、あの頃の悔しい思いと「自分を変えたい」という初心を絶対に忘れないようにして、これまで頑張ってきたつもりです。また半年後には編入出願もありますので、自分の選択は間違っていなかったと言えるよう、引き続き自分を鼓舞して頑張ります。
【2】出発までに入学に必要な英語力はどのようにつけましたか?また効果的だった方法があれば教えて下さい。
僕の持論ですが、みなさんが学校で学ぶ5教科7科目のうち、英語に最も近い科目は体育だと思っています。筋トレを思い浮かべてください。僕たちが一週間、地獄のようにハードなトレーニングを積んだところで、残念ながらプロレスラーやボディービルダーのような肉体にはなりません。英語力も同じです。効果的な方法というのはいくつかあると思いますが、それを習慣化し継続することができなければ、永遠に英語が「できる」という状態にはなりません。朝は英字新聞の一記事を音読し終えるまで朝食を食べないとか、通勤時間は英語のリスニング、もしくは洋楽しか聞かないなど、「自分ルール」を作って留学を決めたその日から継続させてほしいです。楽を求めず、語彙を増やし続けること、音読すること、など日々の地道な積み重ねを大事にして頑張ってほしいです。実際僕はこれまで一度も留学経験がありませんでしたが、最初の学期から現地の学生たちとの授業についていくことができていますので、皆さんにもできると思います。大切なのは努力している状態を「努力」と思わないことです。英語を使うことを日々の生活の一環として、ルーティン化しましょう。
【3】英語の勉強の他に入学までに何か準備しましたか?
海外では、特にアメリカではありがたいことに日本文化に対して興味を抱いてくれる方々が多くいらっしゃいます。僕は長年続けてきた書道や空手、剣道の道具を一式ずつ現地に持ち込み、カレッジでの文化交流イベントの場で書道のデモンストレーションや空手の型の演武を披露させてもらい、多くの友達ができました。日本人的なものをいくつか準備していくと、現地での学校生活に活かせると思います。
【4】学校を選んだ理由は?
この留学における僕の第一目標がUniversity of Washingtonへの編入でしたので、その大学のBothell校とキャンパスを共有し、かつパブリックアイビーリーグ群等の難関大学への編入実績も高いCascadia collegeはとても魅力的に思えました。ほとんどの現地、海外からの学生が有名大学への編入を目的にこのカレッジに入学していますので、優秀な学生も多く、授業のクオリティー、難易度も他のコミカレと比べ、高いように思われます。また、留学課には日本人アドバイザーの先生、そして日本語、日本文化を教えておられる教授もいらっしゃり、とても親身に、またフレンドリーに接してくださいます。
【5】留学生活で苦労したこと
数えきれないほどあります(笑)カレッジでの生活はとても楽しいのですが、特にホストファミリーとの生活はとても苦労しました。ホームステイを受け入れてくれるすべての現地の方がアジア人や日本人に対して好意的に思ってくれているとは限りません。僕の友人の韓国人学生はコロナウイルスの感染が広まる中、アジア人だからという理由で白人家族の下宿先から追い出されたそうです。また僕の場合も以前のホストファザーが人種差別主義者で、とても心が傷つきました。しかし逆に言えば、こういったアメリカの負の側面も、私たちは留学生として目を逸らさずに学ぶべきかもしれません。世の中には机上の勉強よりも大事なことが沢山あります。留学中の苦労もまた僕たちに対するギフトであると思い、頑張りましょう。
【6】成長したと思えることは?
メンタルが強靭になりました。現在アメリカでは、罪なき黒人男性が白人警察官に殺害されたことによる抗議デモが暴徒化し、コロナによる規制も相まって自宅待機をかなり長い間強いられております。正直戦時中のような状況ではありますが、今僕にできることはオンライン授業で高い成績をキープすること、また半年後に迫る大学編入出願の準備を進めることしかありません。すべては発想の転換だと思います。この状況を地獄だと悲観的に思うか、歴史的な瞬間を具に学ぶことができ、この経験を将来生かすために今、勉強を頑張らねばと思えるかは、僕たちの心の持ちように拠っているのではないでしょうか。そのように思えるようになった僕はおそらく、人間的に成長できたのだと思います。
【7】学校について教えて下さい。キャンパス内のことや学校スタッフのことなど気づいたことなんでも。
有意義で、また楽しめる機会を沢山提供してくれる学校なのではないかな、と思います。立地も良いので、学校のレクリエーションとしてみんなでハイキングやカヌー、またシアトルの繁華街に大学前の駅からバス一本で観光にも行けます。「コミュニティーカレッジ」の名の通りコミュニティーに根差した教育機関ですので、日本文化祭や中国の旧正月イベント等、ローカルでの課外・ボランティア活動も充実しています。現地のアメリカ人学生も多くいますので、アメリカの大学らしい貴重な経験も多くできる学校だと思います。
【8】今までの授業で一番大変だった内容は何ですか?
最初の学期に受講したEnglish 101というクラスは泣きそうなくらい大変でした。一学期目にこの授業を留学生がとるのはやめた方がいいかもしれません(笑)アメリカの学生と討論をしたり、50ページのエッセイを週に2回読み、それに対するレスポンスエッセイを週に2回、A4サイズ5枚で書く等、海外留学経験が全くなかった僕はクラス開始早々、アメリカ的教育システムの洗礼をうけることになりました。実際English 101という授業はカレッジでは最も初歩的なレベルとされますが、積極的にマシンガントークのごとく意見をぶつけてくるアメリカ人学生に圧倒され、慣れるまでにとても苦労しました。どの授業においても、日本の大学とは比べものにならない程の課題の量、踏み込んだ内容を扱う中間、期末試験等に圧倒されると思いますが、「そんなもんだ」と良い意味で諦めて頑張りましょう。
【9】一日どのくらいの勉強時間をとっていましたか?主にどこで勉強していますか?
科目にもよると思います。僕はStatistics(統計学) が専攻で数学が得意なので、授業後の3時間ほどでその日の課題を終わらせ、経済学や世界史といった暗記量の多い文系科目に6時間以上かけていたと思います。要領を得てくると、エッセイをタイピングで打つスピードや文献を読むスピードも上がってくるので、TOEFLの勉強等、自分のやりたい勉強に時間を充てられるようになりました。勉強はパソコンとスマホがあればどこでもできるので、授業がある日はカレッジの隣にあるUW Bothell校の図書館で自習し、休日は家の近くの公園や湖のビーチ沿いにあるベンチに座ってエッセイ課題を仕上げたりしています。
【10】1週間の時間割 前学期のクラスのサンプルでOKです。
- | Mon. | Tue. | Wed. |
---|---|---|---|
11:00 ~ 12:00 | - | Contemporary Japan | - |
12:00 ~ 13:00 | - | Contemporary Japan | - |
13:00 ~ 14:00 | Calculus Ⅱ | Communication study 101 | Calculus Ⅱ |
14:0 0~ 15:00 | Calculus Ⅱ | Communication study 101 | Calculus Ⅱ |
15:00 ~ 16:00 | Calculus Ⅱ | Communication study 101 | Calculus Ⅱ |
16:00 ~ 17:00 | - | - | - |
- | Thu. | Fri. |
---|---|---|
11:00 ~ 12:00 | Contemporary Japan | - |
12:00 ~ 13:00 | Contemporary Japan | - |
13:00 ~ 14:00 | Communication study 101 | - |
14:0 0~ 15:00 | Communication study 101 | - |
15:00 ~ 16:00 | Communication study 101 | - |
16:00 ~ 17:00 | - | Japanese culture clubのミーティング |
【11】授業はどんな感じでしたか?1クラス何名くらいでどのような国籍の人が来ていましたか?また授業終了後、週末の過ごし方を教えて下さい。旅行などに行った場合どこを訪れたかなど・・・。
授業にもよりますが、おおよそ30人の、各国から集まった学生達と共に勉強をします。セルビア、ケニア、モンゴル、ドイツ、韓国、台湾、オーストラリア等、国際色豊かなクラスの雰囲気の中、いくつかのグループに分かれ、プレゼンテーションを学期末にすることが多いです。クラスの半数以上が留学生であることも多く、年齢層も15?30歳半ばと広いです。その中から週末に集まって小旅行に行ったり、自国に帰った後も連絡を取り合ったりする友人もできました。大学での苦楽を共にしてきた "brother" 達は一生ものの友達になります。一度の出会いを本当に大事にしてほしいです。彼らの中には僕たちが将来、国際的に活躍する際の心強いビジネスパートナーにもなるでしょう。人種のサラダボウルと呼ばれるアメリカでは各々のアイデンティティー、出生、経歴をとても重んじます。一人の人間として、また一人の日本人として、責任を持った言動をとって欲しいです。その上で勉強においても、遊びにおいても、こういった文化の違いを楽しめたらと思います。
また、授業後には大抵学内のジムに籠り、友達と筋トレをしています。週末にはダウンタウンにある、シアトル剣道会という80人ほどの選手が所属する道場で現地の方々と剣道の稽古をしています。先生達は、MicrosoftやGoogle、Boeing等、世界的に有名な企業で活躍し、就労VISAがほとんど降りないと言われるアメリカで現地就職を勝ち取ってきた方々です。こういった学外の現地コミュニティーに所属することもとても有益だと思います。
【12】授業料、滞在費を除く1ヶ月の生活費は?
日本円換算の3万円でどうにかやりくりしています。ありがたいことに食料は、僕のホームステイ先ではほぼ無制限にいただけるので、昼食は家で作ったお弁当を大学で食べます。シアトルは確かに物価が高いですが、節約しようと思えばどうにかできます。
【13】滞在先はどこに住んでいましたか?どんな感じのところでしたか?
以前、大学からバスで20分ほど離れた場所の家庭でホームステイをしていましたが、いつも言葉にとげのある、雰囲気の悪い家庭でした。現在は別の家庭でホームステイをさせていただいております。とても過ごしやすいです。
【14】友達の作りかたでうまくいったこと
渡米間も無くしてJapanese culture clubという、日本文化を通してアクティビティやボランティア等に取り組む部活を立ち上げました。そのコミュニティーを通じて交友関係を広げられたと思います。
【15】今までで嬉しかったことは?また辛かったことは?
正直に申し上げて実際、留学生活のほとんどが辛いことではないでしょうか。英語ができて当たり前、成績もGPA4.0/4.0を取って当たり前、物価も日本に比べて高いので、奨学金も利用しながら節約生活をし、正直遊びにいく時間もお金もあまりありません。それでも将来、アメリカの一流大学で天才と呼ばれる学生達と肩を並べて勉強がしたい、ただその一心で留学生活を続けてきました。ネット上では、アメリカに留学しても現地就職はほとんど無理、コスパが悪い、オワコンといったアメリカ大学留学に対する否定的な意見が一定数あることも事実です。僕がここで言いたいことは、留学というのは究極の自己満足なのでは、ということです。言って仕舞えば、誰もが留学をできる余裕のある家庭の生まれでもなければ、学力的・能力的に留学先での授業についていける、有能な人たちでもありません。僕はこの「きつい」という状況に居れることがワクワクします。これを乗り越えた先に、国際公務員として活躍し、世界平和に貢献したいという僕の夢に一歩近づくからです。ですから僕に取っては留学ができるこの状況が嬉しいです。
【16】学校周辺で気に入っていたとこ、または気に入った場所は?お店なども・・・。
精神的によく行き詰まった時には、学校裏の湿地帯の辺りにあるベンチに座り、心を落ち着かせています。また大学近くのスターバックスに籠もり、課題をすることもあります。留学生活は皆さんが思っているよりも一人での時間が多いかと思いますので、自分だけの隠れ家的場所があってもいいかもしれません。
【17】今後の進路
4年生大学への出願をし、2年間その大学で統計学・データサイエンスに関する専門知識について学びます。現在アメリカではOPT廃止の流れがあり、卒業後に現地でのインターンができなくなる可能性が高くなっているので、ドイツもしくはカナダの大学で修士号取得を目指しながら現地で職業訓練を積みます。最終的には情報分析官として国際公務員になりたいので、各々のポストが空いた都度そこに出願をし、就職を目指します。ニューヨーク国連本部でのポストでしたら、アメリカ就労VISA取得が必要ですが、移民排除の流れがあるアメリカの現状では移民局からVISAが降りない可能性が高いので、Oビザと呼ばれる卓越能力者ビザを目指そうと思っています。そのためにはそれまでに修士、博士号取得と共に多くの研究論文を発表している必要がありますので、これら全てを同時並行で進めていく必要があります。またJPO派遣制度と呼ばれる日本の外務省がもつ、国際機関へのポスティングシステムを利用することも視野に入れておりますが、どちらにせよ国連でのハードな任務遂行のためには最低でも博士号クラスの知識は必要となるので、20?30代はインターンや給付型奨学金で得た資金をどうにかやりくりしながら海外の大学を転々とすることになると思います。
【18】授業についていけるかどうか心配される日本の学生は多いのですが、これから留学を目指す後輩たちへのアドバイスをお願いします。
大学全入時代と呼ばれる現代の日本社会において、また20歳前後という人生で最も輝いている時期に、海外大学留学というハードな選択をするあなたの覚悟に、少なくとも僕は激励と労いの言葉をかけてあげたいです。泣きながら勉強することになるかもしれません。徹夜して課題に取り組むこともざらにあるでしょう。アメリカ人じゃないから、留学生だから、できなくてもしょうがないと自分を納得させるのは簡単です。しかしそうやって自分に言い訳をし、逃げ道をつくってしまう弱い自分にいつか打ち勝たなければ、「自分は本当によくやった」という成功体験を得ないまま、人生を終えていくことになります。大学留学におけるその掛け替えのない達成感は、やはり自分自身の力で掴み取って欲しいです。僕も頑張ります。一緒に卒業式で泣きましょう。負けるな!